日本PDRN医療協会
一般社団法人
日本PDRN医療協会
HOME学術情報 > PDRNの作用機序
MECHANISM OF ACTION

PDRNの作用機序

PDRN(ポリデオキシリボヌクレオチド)は、体内で2つの主要経路を介して生体に作用し、細胞修復・再生を促進します。その分子メカニズムを、わかりやすく解説します。

01
全体像
02
2つの主要経路
03
生体内の変化
04
主な生物学的作用
05
詳細な経路図

PDRNの作用機序 全体像

PDRN
ポリデオキシリボヌクレオチド
2つの主要経路
アデノシンA2A受容体経路
サルベージ経路
生物学的作用
細胞修復・増殖
炎症反応の調整
血管新生・組織修復
組織修復・再生
機能回復・健常化の促進

2つの主要経路

01アデノシンA2A受容体経路
PDRNがA2A受容体に結合する様子
Giタンパク質の活性化
cAMP産生の抑制
炎症性サイトカインの抑制
抗炎症作用・組織保護

PDRNの代謝産物であるアデノシンがA2A受容体に結合し、炎症反応を抑制しながら、組織保護・修復を促進します。

02サルベージ経路
PDRN粒子
PDRN
ヌクレオチド分解
ヌクレオチド分解
ヌクレオチドの再合成
ヌクレオチドの再合成
(サルベージ)
DNA合成・修復

PDRNがヌクレオチドに分解・再利用され、DNA合成や修復に必要な材料として機能し、細胞の増殖・再生を支えます。

生体内で起こる3つの変化

1アデノシン経路

細胞を修復・再生モードへ

PDRN は酵素で分解され、アデノシンになります。アデノシンが細胞表面の受容体に結合すると細胞内にシグナル(cAMP・カルシウム)が伝わります。

その結果、炎症を促す遺伝子が抑えられ、抗炎症性のサイトカインが増加。細胞の成長・分化(=組織の再生)が促進されます。

炎症を抑え、細胞の修復・再生を始動
詳しい作用機序図を見る
アデノシンが受容体に結合し、炎症反応の抑制と細胞の成長・分化を促して細胞修復・再生を進める図
Teffを抑制しTregを活性化して免疫バランスを整える天秤の図
2免疫への作用

免疫の過剰反応にブレーキを

アデノシンは、免疫のブレーキ役である調節性T細胞(Treg)を活性化します。Treg が増えるとさらにアデノシンが作られ、好循環が生まれます。

同時に、攻撃役のエフェクターT細胞(Teff)を抑制。アクセルを緩め、ブレーキを強めることで免疫のバランスを保ちます。

過剰な免疫反応を抑え、恒常性を維持
詳しい免疫調整図を見る
3マクロファージの極性転換(M1→M2)

炎症を鎮め、組織を修復へ

活性化した Treg は TGF-β や IL-10 などの抗炎症性サイトカインを分泌します。

これにより、炎症を起こすM1マクロファージが、炎症を鎮めるM2マクロファージへと性質を切り替え(極性転換)。組織幹細胞の増殖・分化=組織再生が進みます。

炎症モードから修復モードへ切り替え
詳しい組織修復図を見る
M1炎症型からM2修復型への極性転換と組織修復・再生の図

主な生物学的作用

細胞修復・増殖

線維芽細胞や上皮細胞の増殖・移動を促進し、創傷部の再上皮化と細胞の入れ替わりを助けて修復を加速します。

炎症反応の調整

TNF-αなどの炎症性サイトカインを抑え、抗炎症性サイトカインを増やし、マクロファージの極性バランスを整えて過剰な炎症を鎮めます。

血管新生・組織修復

VEGFなどの発現を介して血管内皮細胞の増殖と血管新生を促し、組織への酸素・栄養供給を改善して修復・再生を支えます。

細胞外マトリクス再構築

コラーゲンやヒアルロン酸などの産生を促し、線維の再配列を通じて組織の支持構造と強度の回復を支えます。

作用機序を図で詳しく見る

A2A受容体経路
サルベージ経路
A2A受容体
Giタンパク質
cAMP↓
炎症性サイトカイン↓(TNF-α, IL-1β, IL-6)
抗炎症・組織保護
ヌクレオチド分解
サルベージ経路
(再合成)
DNA合成・修復
細胞増殖・組織修復
組織修復・再生
の促進
PDRN / アデノシン A2A経路の流れ サルベージ経路の流れ 炎症抑制
詳細な作用経路を見る

作用機序から、臨床エビデンスへ

PDRNの基礎から臨床まで、より詳しい情報をご覧いただけます。

日本PDRN医療協会
© 2026 Japan PDRN Medical Association. All rights reserved.